用する運動療法治療で多用されるスプリント本文へスキップ

★歯科情報の交換とコミュニケーションのために

あごの機能と審美義歯

       NDc  長岡デンタルコミュニケーションズ

顎関節症 リハビリテーション療法report

 

MMRT:多面的リハビリテーショ療法とは

 顎関節症は,顎顔面痛,開口障害,顎関節音を主訴とする,筋骨格障害(筋肉や関節が障害を受ける疾患)です.日本の歯科医療では,通常の診療所で行え,保険適用が可能な治療法が,事実上スプリント療法(左図)と薬物療法に限定されるため,多くの歯科医療機関でスプリントが使用されています(参考:北米ではスプリントの製作費用は$2000程度だそうです).
 私たちは,25年以上にわたる治療経験から,スプリントに依存しない効率的な治療法を開発し,2011年までに3700名以上の患者さんに適用しています.2002年にリハビリテーション基づいた一連の治療法をMinimal Intervention treatment of TMD(MITT)と命名し,2007年には日本歯科医師会の出版する学会誌,日本歯科医師会雑誌で報告させて頂きました.

MITTの詳しい内容については,顎関節症のニューコンセプト 日本歯科医師会雑誌 59 号 p937-948をご参照下さい.歯科医師会のホームページから全文がダウンロードできます.

会員の方は直接ダウンロード出来ます.>PDFダウンロード(パスワード入力必要

MITTの特徴

 患者の持つ治癒能力を引き出す,リハビリテーション手法を主体とした治療法を中心に,薬物療法や最小限の咬合管理を組み合わせた治療法です.
 術前に詳細な診査を行うことで,症状や障害の発生するメカニズムを推察するとともに,各病態に応じた治療プログラムを立案します.スタンダードとなる最も基本的な治療として,認知行動療法を主体としたブラキシズムコントロール(歯ぎしりやくいしばりの治療)や,本外来で開発した運動療法(右図)を使用します.また頸部痛や緊張型頭痛を併発する患者さんでは,生活指導や姿勢の管理を,また,コントロールの難しいブラキシズム症例では,薬物療法を併用して治療を行っています. 

主な治療法  意義  種類
運動療法
関節・筋の
障害の改善
患者さん自身が行う
運動療法
術者の行う運動療法
(マニピュレーションテクニック)
ブラキシズム コントロール 歯ぎしり・筋緊張ストレスの軽減 認知行動療法を使用した
筋緊張の軽減
補助的な薬物療法やスプリント療法
部分的な咬合調整
生活・
習癖指導
原因・誘因の除去 正しい姿勢や咀嚼の指導
作業姿勢や業務の改善
疼痛・ストレスコーピング
(取り扱い)


顎関節症の病態(種類)

 顎関節症は,咀嚼筋を中心とした筋肉に障害,顎関節の障害,咀嚼筋をコントロールしている中枢の障害が組み合わさって発生します.障害の種類や,組み合わせは患者さんごとに様々で,異なった病態を示します.

正常なあごの運動
 あごの動きは,耳の前にある,左右の顎関節を中心に,咀嚼筋や開口筋の運動によって営まれます.顎関節は単純な蝶つがい運動だけではなく,滑走運動を伴うことで,食品をかみ切ったり,すり潰すような複雑な運動が可能となります.人が色々な物を食べられるのも,このような複雑なあごの機能が役立っていると言えるでしょう.

 スムーズな運動が出来るよう,あごの関節の中には,関節円板と呼ばれるかたいゴム状の軟骨(結合組織)が存在しており,また関節内には関節の動きを助ける滑液が分泌されています.
左のボタンをクリックすると,開口時の顎の運動を観ることが出来ます.動画が再現されない場合は,Flash playerをインストールしてください
→Adobe Flash player インストール




咀嚼筋の障害:咀嚼筋の過剰な緊張を中心に,疼痛による筋の拘縮(スプリンティング)や,まれに筋の変性が発生します.最も多く見られる,咀嚼筋の過剰な緊張には,ストレスやブラキシズム(歯ぎしり,くいしばり),生活習慣が関与すると考えられます.なお,このような咀嚼筋の緊張が脳内の伝達物質異常や,薬物の副作用によって発生する時もあります.治療では,生活習慣の改善や,ブラキシズムの軽減を目的とした認知行動療法中心に,必要に応じて筋弛緩剤(筋肉の緊張を抑える薬)を適用します.
 
顎関節の障害:関節腔内の異常や,関節円板の異常にともない,疼痛や,運動障害が発生します.障害にはいくつか異なったタイプが存在し,それぞれ症状が異なります.障害の発生には,複数の因子が関わっていると考えられ,原因は明らかではありませんが,複雑な構造に起因する脆弱性とともに,思春期以降に関節ができあがる前に,すでに異常を認める場合が多いことから,ある種の発育異常と見なすこともできるでしょう.

顎関節症の典型的な顎関節病態(正常なあごの動きと比較して下さい)

 準備中  Ⅰ.顎関節円板前方転位 復位型
 関節円板が前方に転位し,開口すると円板が正しい位置に復位→そのまま開口→閉口時に再び前方に転位するを繰り返します.円板が復位あるいは,転位する際に”カクン”と言う音(click音)や痛みが発生します.円板の転位がない人でも,大きく開口した時に低い音(振動)が発生することがあるので,円板転位によるclick音と区別する必要があります.
 一度円板転位が生じると,円板を復位させることは難しく,関節の負担を軽減するとともに,運動療法など関節の適用変化を目的とした治療を行います.関節雑音は,疼痛や開口制限の治療と比較すると,治療効果が現れにくい特徴があります.
 準備中 Ⅱ. 顎関節円板前方転位 非復位型
 前方に転位した円板が,正しい位置に復位せず,関節の前方に留まっている状態です.転位した円板や関節内の癒着によって関節の移動が妨げられ.開口障害が発生します.急性のロックが生じると,開口制限と同時に痛みを訴える患者さんが多く,この状態で医療機関を受診する患者さんが多く見られます.ただし,自覚症状のない人の中にも,円板転位を認める人が15~30%以上存在するので,円板転位=顎関節症ではないことにも注意が必要です.
 開口制限が確認された場合,manipulationと自律運動療法を適用し,早期の疼痛軽減と開口量の増加を図ります.
 準備中  Ⅲ.関節骨の障害:一般的に顎関節症の経過が長くなると,軟組織の損傷が大きくなり,それに伴って関節の骨が変形する場合があります.障害が大きい場合は,軟組織の穿孔・断裂に起因して”ガサガサ”した音を認める場合があります.
 骨の変形が生じた場合でも,基本的な治療方針は変わらず,関節が癒着しているような一部の症例を除けば,通常の保存治療が適用されます.病期が長い症例では,長期的・継続的なリハビリテーションが必要な場合があります.
 準備中  Ⅳ.大開口時の円板後方転位:口を大きく開けた後,ひっかかりが生じ閉じにくくなる病態で,大開口時に関節円板が後方へ変位することで発生します.あくびなどの大開口が原因で発生するため,他の病態とは異なり,男女比が同程度(通常は女性が1:3~1:4の比率で多い)であることが特徴です.単独で発生する場合もありますが,多くは前方転位に付随して発生し,顆頭に対する,円板の協調失調と呼ばれることもあります.
 治療は,原因となる大開口を制限し,靱帯の弛緩の改善を図りますが,運動量の増加を目的とした運動療法では,逆に病態を悪化させる可能性があり注意が必要です.
*上記以外比較的希な病態として,円板の側方転位,円板転位を認めない穿孔・癒着,先天性の形態異常などがあります
*manipulationは,関節の可動化を目的とした治療法で,術者が診療室で適用します.
*自律運動療法は,関節の適応変化,筋のストレッチ,疼痛軽減を目的とし,患者さんが家で実施する方法です.

歯科医療者向け情


あごの関節外来での取り組み,臨床的な根拠(エビデンス)に基づいた治療


 顎関節症は,う蝕や歯周病とは異なり,時間がたつと自然に症状が消失することがあります.逆に言えばどのような治療を用いても,ある程度の比率で症状が軽減することになります.また,治療法の効果を比較した臨床研究が乏しいことも,臨床の現場では,いろいろな治療法が乱立する原因となっています.
 あごの機能研究会では,術者の経験や勘のみに頼るのではなく,エビデンスに基づく科学的な治療法を確立するため,全数調査や,ランダム化臨床試験(RCT:randomized clinical trial)など最新の科学的な手法を用いた調査を行っており,これらの結果に基づいて,日々治療法に改良を加えています.

学術論文

2019年 Evaluation of secondary treatments in patients with temporomandibular disorders treated by multi-modal rehabilitation therapy
多面的リハビリ療法を行った患者に対する二次治療

 リハビリ療法を用いた顎関節治療は,安全性が高くの有効性の高い治療として★,顎関節治療の初期治療として推奨されます.しかし,リハビリ療法ですべての患者さんの症状が改善するわけではなく,平均13%程度の患者さんは何らかの追加的な治療が必要とされ,この論文では追加的な二次治療について評価を行っています

★あごの関節外来調査した結果では,疼痛NRSが1以下になる比率は87.1%(95%Ci 78.7~94.4%)です.

  open accessの論文で,どなたでも閲覧ダウンロードで出来ます.
  →additional_treatment.pdf へのリンク

2019年 Efficacy of mandibular manipulation technique for temporomandibular disorders patients with mouth opening limitation: a randomized controlled trial for comparison with improved multimodal therapy
開口制限を有する顎関節症患者に対する下顎マニピュレーションテクニックの効果 改良型の多面的治療との比較

 マニピュレーションは開口制限を有する顎関節症患者の治療に使用されており,現在は保険治療にも収載されている標準的な治療法です.本研究はランダム化を用いて,改良型の多面的な治療(MMRT)と,MMRTとjog-type manipulatioを併用した治療法を比較し,マニピュレーション治療の有効性を厳密に評価した論文です.

  green open の論文で,どなたでも閲覧ダウンロードで出来ます.
  →additional_treatment.pdf へのリンク

2019年 非復位性関節円板前方転位を伴った顎関節症治療後に 進行性の下顎頭吸収を発症した1例

 顎関節治療や矯正治療後に突然発生する下顎頭の吸収症に関する長期的な症例報告です.

  顎関節学会雑誌,J-stageで公開されている論文で,どなたても閲覧ダウンロード出来ます.
  →dpcr.pdf へのリンク

2015 Efficacy of stabilisation splint therapy combined with nonsplint multimodal therapy for treating RDC/TMD axis I patients: a randomised controlled trial
開口制限を有する顎関節症患者に対する下顎マニピュレーションテクニックの効果 改良型の多面的治療との比較

 顎関節症患者に対する多面的治療の治療効果を厳密に評価した研究で,ランダム化比較試験を行い,スプリント治療の併用と非併用を比較した研究です.

  green open の論文で,どなたでも閲覧ダウンロードが出来ます.
  →splint_rct.pdf へのリンク


解説論文   

2021年 歯科医展望特別企画 顎関節症におけるセルフケアをマスターする
     エビデンスをどう臨床に生かすか? 

 2020年の顎関節学会のシンポジウムの講演内容の解説で,顎関節症で用いるセルフケアーに関して,最新の指導方を提示するとともに,あごの関節歯ぎしり外来で実施したランダム化比較試験を基づいて,臨床的なエビデンスの観点から,その有効性と注意点を解説しています. 【診療室で,顎関節症の治療を行っている先生型にお勧め!】

  商業誌掲載のため,パスワード付きPDF(会員限定公開)です
  →2021TMD_ex.pdf へのリンク

2021年 顎関節円板の後方転位おおびOpen lockの病態とその対処法

 歯科医展望に掲載された,歯科治療後や大開口後に,閉口制限を引き起こす顎関節円板後方転位のメカニズと日常臨床での対処法に関する解説です.【臨床家にお勧め】

  商業誌掲載のため,パスワード付きPDF(会員限定公開)です
  →2021openlock_ex.pdf へのリンク

アーカイブ 治療法・病態・資料

原著論文

  1. 顎関節症患者の関節円板位置診断 臨床診断とMR画像診断結果の関係.歯学:862 355-362.1998
  2. TMD患者の下顎頭運動-滑走量と回転量による病態間の比較-顎関節学会誌:10巻2号.438-451,1998
  3. 関節円板転位を伴わない顎関節腔内癒症の臨床的な特徴 –円板転位非復位型患者との比較-補綴誌 43巻,6号,983-994.1999.
  4. 開口制限を認める顎関節症患者に対するJog-manipulation techniqueの即時効果.
    日本顎関節学会雑誌:21巻2号,31-39,2009.
  5. マウスガードの咬合支持領域が咬みしめ時の下顎頭変位に与える影響.
    日本補綴歯科学会雑誌:14号.386-395,2009.
  6. 開口制限を伴う顎関節症患者に対するJog-manipulation techniqueの短期的治療効果-ランダム化比較試験による評価-.日本顎関節学会雑誌:22巻2号,84-91,2010.
  7. 開口制限を伴う顎関節症患者に対するJog-manipulation techniqueの短期的治療効果-ランダム化比較試験による評価-.日本顎関節学会雑誌:22巻2号,84-91,2010.


 No  コンテンツ
関節円板前方転位以外のクリック症例における関節音と下顎頭運動の特徴
補綴誌 41:534-543, 1997
 開口時の円板後方転位は,最大開口後の閉口障害やクリック音の発生の原因となります.本文では円板転位前方転位以外で発生したクリック音の特徴と病態に関して,MRIや二重造影断層撮影による画像検査結果を踏まえて詳しく解説しています.前述のFlash動画における,"動画典型的な顎関節病態ーⅣ”の解説を含みます.

最大開口障害後の閉口障害を認める患者さんの治療の際にご参照下さい.

→円板前方転位以外のクリック症例(PDF:会員専用)
 関節円板を伴わない顎関節腔内癒着症の臨床的な特徴
補綴誌 43:983-994, 1999
  開口制限は円板の転位と関連づけられるますが,円板転位を認めないクローズドロック症例も確認されています.このような症例には,咀嚼筋腱の過形成に伴う”咀嚼筋腱・健膜過形成症”と”関節腔内癒着症”があり,本論文は典型定期なStuck disc 所見と認める上関節癒着症について報告しています.同じ関節をMRIと二重造影断層撮影の2種類で撮影し,両者の特徴について,詳しく解説しています.

→関節腔内癒着症の特徴(PDF:会員専用)
 3  関開口制限を認める顎関節症患者に対する Jog-manipulationtechniqueの即時的効果  
日本顎関節学会誌 21(2):129-137, 2009
manipulationは開口障害を有する患者さんに適用されていますが.この研究では,複数のmanipulationを組み合わせたJog-manipulationtechnique(J-MAT)のなかで,どの方法が最も開口制限の改善に効果的かを明らかにするため,顆頭運動の定量的な評価を行っています.
 結果では,最も開口量の改善したmanipulationは被験者によって異なることが確認されました.従って,manipulationの適用時には単一の方法ではなく,複数の方法を併用することが望ましいと推察しています.

→各種マニピュレーションの比較
(顎関節学会リンク:制限無し)
 開口制限を伴う顎関節症患者に対するJog-manipulation techniqueの短期的な治療効果 ーランダム化比較試験による評価-  
日本顎関節学会誌 22(2):84-91, 2010
 manipulationは,開口制限を有する患者さんの治療で30年以上前から使用さていますが.その有効性は確認されておらず,顎関節症の治療では否定的な見解も示されています.本研究ではランダム化比較試験を用いてmanipulationの有効性を確認した世界初の研究です.
 結果では,manpulatioを適用した群は、適用しなかった群より早期に開口量が改善し,本法が顎関節症の治療において有効であることを確認しています.


→manipurationRCT (顎関節学会リンク:制限無し)
 5 開口制限を伴う顎関節症の治療ー臨床試験に基づいた有効性の評価
日本歯科大学歯学雑誌 歯学 2010, 205-210
  開口制限を伴う顎関節症患者に対する,開口制限の発生メカニズムと,その治療方針に関して解説を行い,jog-manipulation techniqueの有効性に関して,あごの外来で行った,ランダム化比較試験に基づいて解説を行っています.内容をご覧頂くと分かりますが,manipulationの第一の目的は,関節の可動化であり,関節円板の復位を絶対的な目標とはしていません.

なお,報告したjog-manipulationに関しては,現在はさらに改良を加えて.より良好な結果が得られるようになっています.
→開口制限を伴う顎関節症の治療(PDF)
6  顎関節におけるマニピュレーション(MAT)の治療効果」 
歯科専門雑誌 Dental Diamond 2010年11月号
 開口制限を伴う顎関節症患者に対する,徒手運動療法MAT:manipulation techniqueの治療効果に関して,あごの関節外来で行った,ランダム化比較試験に基づいて解説を行っており,MATが早期の開口制限の改善に有効なことを報告しています. 
 7  CONSORT2010声明 
 ランダム化比較試験(RCT)は,エビデンスの根幹をなす資料として,ガイドライン作成に不可欠となる要素ですが,RCTであれば正確であるとは限らず,その質も重要な要素となります.CONSORT声明は,正確なRCT実施と評価の際の指標となっています.

→consort2010(日本語リンク)
 8 スプリントの治療効果:文献まとめ 2012年
2の報告で使用した,スプリントに関する,最新のRCTとsystematice reviewの要約です.総合的に見ると,スプリントの効果が必ずしも高くないことが分かります.一般的に正しいと考えられている治療法も,エビデンスの観点から再評価すると,異なった結果が示される事も少なくありません(論文の要約なので,閲覧制限はありません) 

  →スプリントのEBM(RCTとsystematice review の要約 Exel2010)
 9  顎関節症治療に関するコクランライブラリー検索結果 2012年
 現在最も権威のある,コクランライブラリーに掲載されている,顎関節症関連の検索結果を掲示しています.顎関節症と矯正治療の関連,咬合調整の有効性,スプリント療法などに関する,現時点でのスタンダードとなるエビデンス(科学的根拠)が詳細に記載されています(英文).全文を読む場合は登録(無料)が必要です.顎関節症の治療に携わる方はぜひ,ご覧になって下さい.

  →Cochrane Libraly のTMDの検索結果(Link)
 10  RDC/TMD検査(スタンダードな顎関節症の診査方法)
 顎関節症の専門家が使用する検査方法です,治療を目的とする場合は,ここまで詳細な検査は必要ありません.管理者は初診時に40分程度の診査とMRIを使用した顎関節の画像検査を行います(MRIの検査は必須ではありません).RDC/TMDに関する東京慈恵医科大学の杉崎先生らの翻訳のリンクを掲載します.なお,RDC/TMDに関しては,現在第二版が製作中との事ですが,事実上世界標準の検査となっており,日本顎関節学会でも採用される可能性があります.

  →RDC/TMD検査:Research Diagnostic Criteria for Temporomandibular Disorders(PDF)
 11  睡眠時無呼吸症用の口腔内装置,解説,使用時の注意(会員限定)
 日本歯科大学新潟病院の,睡眠歯科センター河野正己教授の,閉塞性の無呼呼吸症に対する,口腔装置の解説です.装置の歴史や,製作時の注意点について解説されています.装置の製作の際にはご参照下さい.

oral appliance(PDF) (会員限定:パスワードが必要です)

oral appliance (保存・印刷可能PDF) (会員限定:保存・印刷には別のパスワードが必要です)
12  あごの関節外来紹介ポスター(会員限定)

あごの関節外来(顎関節症)の紹介ポスターです,各医院で修正できるように,パワーポイントで製作しています.ダウンロードしてご自由に御利用ください.


あご関節外来・顎関節症ポスター(パワーポイント2010:会員専用)
 13  manipulation RCT 用 資料(会員限定)

manipulation RCT研究で必要とされる書類を掲示しており,ダウンロードしてご使用下さい(使用には倫理審査登録が必要です).

倫理審査 承諾書含む       manipulationRCT-concent.pdf   
治療経過評価票          manipulationRCT-evaluation.pdf
RCT 実施注意点説明         manipulaitonRCT-explanation.pdf
TMD 診査表 参考資料       manipulationRCT-examination.pdf
患者割り付けブロックランダム表  manipulatioRCT-layout.pdf
 14  原因の分かりにくい,口腔痛の治療

2012年に口腔顔面痛学会雑誌のに掲載された,う蝕や歯周病などの歯科疾患以外で発生する歯痛(非歯原性歯痛)に関するガイドラインです.通常の歯科治療では改善しない疼痛を訴える患者さんの治療を行う際に,必要な情報です.

 非歯原性歯痛診療ガイドライン

http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/NDTA/ndta.pdf
 15  突然発生する咬合異常に関する情報

 進行性(突発性)下顎頭吸収症(PCR)に関する,難病情報センターのリンクです
突然発生する原因不明の開口や噛み合わせの不全に関する情報です

進行性下顎頭吸収 難病情報センター

 16  新しい顎関節症の分類
(日本顎関節学会のリンク)(新分類の意義と理由の解説)

 2013年 日本顎関節学会 の新しい顎関節症の分類法に関する情報です.顎関節学会の公表と,改正の理由と臨床的な意義に関して解説を掲載しています.
あごの関節が外来で提唱している物とより類似した分類法になりました.

→顎関節症の概念,顎関節症の分類2013(PDF)(顎関節学会)

→新しい顎関節症の病態分類の意義と目的(PDF)(あごの関節はぎしり外来)

(パスワードは設定していません)
 
 17   今井一彰先生:「あいうべ」体操

 あごの正しい筋機能を修得するためにはMFT(筋機能療法)が有効な事が分かっていますが,MFTは指導や実施が困難であり,簡単に利用できないのも事実です.あごの関節外来では,ブラキシズムや顎関節症の患者さんの治療に,簡易MFT「あいうべ」体操を利用しています.本資料は,「あいうべ」体操の解説ですが,直接 今井先生より掲載許可を頂いているので,パスワードは設定していません.

→口の体操「あいうべ」PDF
 18
 
顎関節症リハビリ治療用パンフレット
 

運動療法と習癖指導を中心とした,顎関節症のリハビリ治療に関する患者説明用のパンフレットです

→顎関節症リハビリ指導(会員限定:パスワードが必要です)




参考資料: エビデンス(医学的根拠)とは?


エビデンスとはなにか?

医学情報を,正しく読むための,
EBM: Evidenced Based Medicineの解説です
治療に不可欠な”エビデンス”の理解に役立ちます.

左の写真をクリックして下さい.PDFが表示されますので,下にスクロールしてご覧下さい.ファイルを読み込んでいる間に,数秒間空白のページが表示される場合があります.閲覧には,PDF reader が必要です

最も簡単で,効果的なEBMの実践(作り方)

 EBMは,文献等で検索を行って,”利用する物”とお考えの先生も多いと思いますが,一見難しそうなEBMを”作ること”も治療効果を定量化をすることで,比較的容易に実践することが出来ます.診療の結果の定量化を行うことでは,症状の変化を短時間で把握することが可能となり,診療のレベルアップにも大変役立ちます.もちろんRCTやシステマティックレビューを作るのは大変ですが,定量的な評価を取り入れたケースシリーズを,同一の評価規準を用いて,複数の医療機関で実施すると,十分実用に足りるエビデンスを得ることが出来ます.

痛みや,不快感だけでなく,義歯の使用感や,審美性,咀嚼効率など,患者さんの,主観的な評価項目のいずれにも,VASやNRSで定量的に評価することができるため,項目を変更して種々の用途で利用するが可能です.



治療評価用 NRSチャート(PDFファイル)




VAS:visual analog scale 
 10cm程度の程度の線を引き,一方の端を”無痛”,対側を”がまんできなほどの痛み”と記載し,患者さんに自身で,直線上に痛みの程度に合わせて,一点,印をつけて貰います

NRS:numeridal rating scale
 基本的に,VASと同じもですが,線の上に0から10の目盛り記入してあるので,患者さんには直接数字を選んで貰います.記入法の説明や集計が容易なため,管理者は好んで使用しています.上記の評価票もNRSで制作しています.

注意点
 ・バイアス軽減のため,特定の患者さんに使用するのではなく,出来るだけ全症例に適用することが必要です.
 ・治療中断が生じても,できる限り取り除かず集計して下さい(最終評価結果で,欠損部位を埋めます)
 ・毎回,術前に記入してもらいます(可能なら,術者以外の人が説明.記入してもらいます)
 ・評価数値は,あくまでも相対的なものです.別々の患者さんの症状の比較は困難な場合があります.
 ・術者に気をつかって,実際よりも低い値を記入する患者さんもいます.
 ・開口量は,術者が計測し,自立的最大開口とします(オーバーバイト分は追加します)
 ・疼痛と,関節音は,評価前の期間で平均的な値を記載して貰います.
 

お問い合わせ&連絡先 
NDc
あごの機能と審美義歯 

Phone 090-2238ー0193
Fax 03-6368-6664
E-mail 2010nagata@mbr.nifty.com


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